今書いている詩(317)

   たろうさんの未来(宿題)

 「…高齢者の身にはもう
  人生の宿題も残って
  いない…」

 そう語っておられた
 八十七歳のかたに
 「生きてることが
  宿題です」
 とコメントした

 わたしにも残された
 宿題があるだろうか
 振り返ってみる

 六十五年は幸せだったね
 二廻りも違うその方
 の年齢と比べたら
 わたしの人生は平たい

 「…寂しいですね」
 最後に語ったのは
 残りの時間が少なくて
 なのだと思いたい

 洋子さんや娘それに
 孫が生まれたら
 「充実した人生だったよ」
 と語ってから召されたい

「神様 あと二十五年後では
 図々しいですか」